慢性の痛みを伴う疾患で、医師による適当な治療手段のないものは保険での治療(療養費の支給)の対象となります。
具体的には以下の6疾患です。
神経痛 | 顔、胸、腰、脚など神経に沿って痛む |
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リウマチ | 手、膝などの関節が腫れて痛む |
腰痛症 | 腰が痛む、重い |
五十肩 | 肩の関節の痛みのため、腕が挙らない |
頸腕症候群 | 頸、肩、腕の痛み、しびれ |
頸椎捻挫後遺症 | 外傷による頸の痛み(むち打ち症) |
医師の同意書が必要です。
東京都鍼灸師会所属の保険を扱っている鍼灸院では、患者さまの委任を受けて保険の申請手続きはすべて鍼灸院が行います。なお、委任を認めていない保険者については本人請求になります。その場合でも申請書作成についてはご相談を承ります。
ほぼ無痛です。蚊の口先が約0.08mm、毛髪が約0.15mmといわれています。鍼は直径0.1mm〜0.25mmくらいの様々なサイズがありますが、鍼灸師が日常よく使う鍼は0.14mm〜0.2mmくらいです。
つまり髪の毛と同じかやや太いくらいだと思っていただけばいいでしょう。鍼を刺入したとき、皮膚の表面にある痛覚神経にたまたまぶつかるとチクッとします。その場合でも我慢せずに言っていただければ修正できます。
お灸はすえ方がいろいろあります。昔ながらの方法で皮膚の上にモグサをのせて線香で火をつけ、燃え尽きるまでそのままにしておくお灸を透熱灸(とうねつきゅう)」または「直接灸」「といい、最後まで燃えるつきる前にもぐさをとってしまうお灸を「知熱灸(ちねつきゅう)」または「間接灸』といいます。
透熱灸は少し熱く感じますが、知熱灸は気持ちよく暖かく感じます。間接灸には他にも皮膚から離れた所でモグサを燃やす温灸などもあり、これも暖かくて気持ちがよいお灸です。
ほとんどの鍼灸院でディスポーザブル(使い捨て)の鍼が使われています。ディスポ鍼でない場合でも患者さんごとに専用の鍼を使うなど衛生面では十分な注意を払っていますので心配ありません。
一般に、鍼灸療法は肩こり、腰痛、神経痛、関節炎ぐらいにしか効果がないように思われがちですが、多くのつらい症状や病気に効果があります。
WHO(世界保健機関)では、鍼灸療法の有効性を認めた病気として次のものを挙げています。(日本鍼灸師会のホームページより)
【神経系疾患】
◎神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー
【運動器系疾患】
関節炎・◎リウマチ・◎頚肩腕症候群・◎頚椎捻挫後遺症(むちうち)・◎五十肩・腱鞘炎・◎腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、捻挫)
【循環器系疾患】
心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ
【呼吸器系疾患】
気管支炎・喘息・風邪および予防
【消化器系疾患】
胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾
【代謝内分秘系疾患】
バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血
【生殖、泌尿器系疾患】
膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎
【婦人科系疾患】
更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊
【耳鼻咽喉科系疾患】
中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎
【眼科系疾患】
眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい
【小児科疾患】
小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善
上記疾患のうち「◎神経痛・◎リウマチ・◎頚肩腕症候群・◎頚椎捻挫後遺症・◎五十肩・◎腰痛」は、わが国においては、鍼灸の健康保険の適用が認められています。健康保険の手続きについては、「保険での施術」でご説明致します。